繋いだ後の、一歩二歩までも結んでいきたい

ビジネスコネクトふじのみや主催の「創業支援セミナー」、「無料創業相談会」に参加。
空き家探しから補助金等の申請までをサポート。

  • 民泊・移住体験施設「雀の結」
  • 業種:宿泊業
  • 2023年11月(プレオープン)

創業のきっかけ

僕は、東京都足立区の出身で、今後東京で働いてくと考えた時に中々イメージが出来ず、大学を卒業してもふらふらと過ごしていました。ちゃんと将来を考えはじめた時に、『移住』というのが頭にあり、真剣に考えるようになりました。移住する地域を探している時に「地域おこし協力隊」という制度を知りまして、そのキーワードを元に様々な地域を見てきました。中でも富士宮は「富士山」という大きなキーワードがあり、こういったブランドを元に何か活用できるのではないかと考えました。また移住時の目的の一つに食があり、富士宮を調べていく中で水のおいしさを知りました。水が美味しいのであれば食事も美味しいのではと、富士宮への移住を決意し、そこで富士宮市地域おこし協力隊の一期生として活動するようになりました。

移住・定住推進の業務を行っている中で「じゃあ来てみない?」と言えるきっかけ作りが必要ではないかと思いました。地域によって移住体験ができるような場所があるのに対して、富士宮には気軽に来れるような拠点がなかったため、それをコンセプトに作ってみようと思い起業を決意しました。

「内房エリア」に決めた理由

移住先を考えている時、街内よりは田舎で暮らしたいと思っていましたので、起業するとなった時も「自然豊かな場所」というのは頭にありました。
空き家を探すにあたって、たくさんの地域を見てきましたが、その中でも特に内房エリアで人の温かさを感じ、僕自身住みたいと思ったので、空き家を探すなら内房にしよう!と決めました。ゴミ出しのような日常の些細な場面での関わりでも、挨拶を返してくれる人がいると「この地域にしよう!」 と思うんですよね。それぐらい『人』は大事だと僕は思います。
移住希望者が来た時に、ちゃんと受け入れてくれるような人達がいる地域というのが、移住先を決めるにあたって一番の決め手になると思いますし、必要不可決なのかなと思います。

雀の結について

雀の結は、移住体験と、田舎という不便さが体験できるような民泊施設となっております。
主なターゲットとしては、「移住を考えている方」や「移住を既に希望されている方」、あるいは「学生」だったり、「地方暮らしに興味のある方」に、移住体験をしながら利用していただけたらと思っています。
もちろん、宿泊施設としてのご利用も可能ですので、是非お気軽にお越しください。

また、ツアー企画やピザ窯などを置いて皆でワイワイ出来るような事も現在計画中です。是非楽しみにしてください。

お客様の反応

最初に利用してくれたお客様は、富士宮への移住を考えている方で、家探しをするにあたりどの地域がいいのか悩んでおられました。現在のお住まいから富士宮までを行き来するのは勿体ないと思ったので、当施設を利用しながら家探しするのはどうかと提案し、実際に利用していただきました。施設近くには温泉もあり、ゆっくりと家を探す事ができたそうで、無事に家も決まり2~3ヶ月後には移住すると決めたそうです。
自分自身が思い描いていたテーマとマッチしている方が来てくれているなと実感ができ、とても嬉しい気持ちです。

「雀の結」の名前の由来

内房の地域では「竹」が有名という事で単純に竹と雀から言葉をとろうと思いました。
また、人と人・地域と地域を結ぶという部分で「結」という言葉は絶対入れようと考えており、雀と結を組み合わせて「雀の結」という名前にしました。

創業して良かった事・大変だった事

良かったことは、移住を考えている方が実際に「雀の結」を利用して、それが移住につながった事です。
また、学生がインターンとして来てくれていた事で、一つ流れを生み出すきっかけになった事も良かったです。

大変だったことは、思ったより自分の作業量が多かった点です。以前に、お客様が1週間ほど入れ替わりで利用された時は、ずっと施設に人が居る訳ですから、シーツの取り換えや洗濯・掃除などの業務に追われていました。今(取材日:2024年8月21日)はインターン生が来てくれていますので、力になってくれています。

支援を受けて

創業するにあたって、ビジネスコネクトふじのみや主催の「創業支援セミナー」や毎週第4火曜日に開催している「無料創業相談会」などに参加し、その他空き家探しから補助金申請のサポートまで、トータルに助けていただきました。

特に芝川商工会の担当の方には色々な事をサポートして頂き、とても感謝しています。
僕はそもそも社会人経験が本当に無く、いきなり富士宮へ移住して、富士宮市地域おこし協力隊という活動をし、次は起業。右も左も全然分からず、初心者みたいな質問をしても、担当の方が丁寧に答えてくださり、本当に有難かったですし、心強かったです。
他にも補助金関係では、「こんな補助金があるけどどう?」と教えてくれて「やりたいです!」と答えると直ぐ行動に移してくれて、提出用書類の書き方から申請までのサポートもしてもらいました。
ここまでトントン拍子に勧められたのは、ビジネスコネクトふじのみやに相談したおかげです。

今後の展開

人と人を繋ぐという面で、もう少し踏み込んでいきたい。単純に「こんな人いるよ」と紹介するだけで終わってしまうのは避けたいと思っています。例えば農業をやりたい方に、単に地域の農家さんを紹介するのではなく、お手伝いをしながらその地域の活性に繋がるような繋ぎ方をしたり、学生をターゲットに実際に仕事に繋がるような繋ぎ方をしたり、更には、繋いだ後の一歩二歩までも結んでいけるようにしたいです。

また、野望としては、内房だけでなく他の地域にも拠点を持ちたいと思っています。東京と地方を繋ぎ、色々なネットワークを作っていきたいです。

これから創業する方へ一言

自分自身、とても多くの方に助けられてここまでこれました。1人では大変なことも、相談に乗ってくれる方が周りにいる事で、出来る事がたくさんあります。地方であればあるほど、誰かに助けてもらう事が前提としてあるかと思いますので、助けてくれる人をどれだけ作っていけるかが、起業する上で大事な『鍵』ではないでしょうか。

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