図面じゃなくて現場が大事!それが自分のスタンスです。

小規模企業経営力向上事業費補助金、事業再構築補助金、中小企業デジタル化・業態転換等促進事業費補助金の3つの補助金を活用し、設備導入と新事業のDIY教室をサポート。

  • 株式会社けんちく工房 紬
  • 業種:建設業
  • 創業:2022年春にDIY教室をオープン

支援内容と転換のきっかけ

現在けんちく工房 紬では、リフォーム・リノベーション・中古住宅診断(ホームインスペクション)などを主にやっています。
数年前までは新築一本でしたが、コロナ禍の影響や、着工数の減少もあって「もう伸びることはない」と考えるようになりました。だったらいち早く転換しようと住宅診断士の資格を取得して中古住宅診断(ホームインスペクション)を業務の一環として取り入れ始めました。

その後も業務拡充は常に考えていて、知り合いの会社から「こんな補助金があってこんなことが出来るよ」と教えてもらい、芝川商工会の方を紹介していただき「こんなことがしたい」と相談した所、様々な支援制度について紹介していただきました。

まず、支援制度を活用して大型のパネルソーという機械を導入しました。その機械を購入するには建物を建てて機械を入れることが前提だったのですが、せっかく建物を建てるのであれば、けんちく工房 紬の工房としての利用を最初は考えていました。ですが、コロナ禍ということもありDIYというのが脚光を浴び始めていると話を聞き、芝川商工会の方からアドバイスをいただいて新規事業としてDIY教室を始めようと思いました。

体験会を実施して

先日、DIY教室のオープンに先がけて体験会を行いました。
教材の準備や教室を準備するまでの大変さなどありましたけど、思っている以上に受講者さんが喜んでくれました。
DIYに関しても組み立てる難しさや精密な計算があったり、大工の大変さとDIYの楽しさを感じてもらえたと思います。
元々、スタート時点に完璧さを求めていなくて、最初の生徒さんにも良かったところ悪かったところなどを教えてもらい少しずつ直していきながら完成形にもっていけたらいいなと思っています。いずれ生徒さんにはウッドデッキなど大きい物を一人で作れるようになってくれたらいいなと、成長を見るのも楽しみです。

支援を受けてみて

それぞれ違う3つの補助金を紹介してもらったおかげで、お金に関しても余裕ができ、色々なことも考えられるようになったことが大きいと思います。細かな部分にこだわれるようになったので理想の形ができました。
機械から建物、そして教室の話が出て、「DIY教室やろう」という流れにとなっていったことも、1人では考えられなかったことだと思います。
ただ、相談する前は本当に知らないことだらけだったので、動く前に考えた時点で相談しないと駄目だなと思います。
結局、少しでも計画を動かしてしまっていると、申請が通らないこともあり得るので、「こんなことしたいな」ぐらいで相談しに行ってもいいのかなと思います。
ぼんやりとした考えしかなくても、逆にそのまま相談しに行った方が自分の考えもまとまってきたり今回のDIY教室に発展したみたいに思いもよらない方向に展開していくこともあります。

新しいことを始めたいと思っている事業者の方に向けて一言

最初から完璧を求めると苦しくなって、始める前に疲れちゃうと思うので、許されるぐらいの中途半端さで始めちゃってもいいのかなと思います。
作っていくうえで相談して決めていくという形が自分のスタンスですね。大工の時からのやり方なので、自分ではそのスタンスを大事にしています。図面じゃなくて現場が大事だと。

時代によって変えていかないと、事業は上手くいかないのかなとも思いますので、あまり固く考えないようにしています。
自分の事業転換を短期・中期・長期と常に考えていて、1年とか半年とかで世の中の流れが変わってきたから「次はこんなことをしてみようかな」とか「次はこんな感じになっているのかな」と目標を変えるようにしています。今までやってきた仕事をベースにしながら常に目標を見直す事が新しい事を始めるために最も必要な事ではないでしょうか。

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