自分の会社を客観視するする事の大切さ

ビジネスコネクトふじのみやで小規模事業者持続化補助金の申請をサポート。また、事業者が独自に行った県の補助金申請でも確認等をサポート。

  • 割烹旅館 たちばな
  • 業種:旅館・宿泊・仕出し
  • 創業:1972(昭和47)年創業

支援を受けたきっかけ

コロナ禍で宿泊業全体がダメージを受ける中で、国や県としても地域の経済を動かすことを考えた補助をいくつも実施しています。
我々としてもそういった補助については積極的に活用していこうと考えています。
当旅館は昭和47年創業なので、ちょうど今年で50年になります。施設の老朽化もあり、ちょうど改装のタイミングと合ったことも支援を受けた理由の一つです。

小規模事業者持続化補助金では、調理用のフライヤーを購入しました。
コロナ禍で仕出し業の需要が高まる中での稼働率と生産効率を上げるためと、もう一つは将来的なインバウンド需要増加の可能性を見込んで、ベジタリアンやヴィーガンの方向けに動物性と植物性の油を分けて調理するため、この二つが主な理由です。

県の方には、宿泊施設感染防止対策強化事業費補助金を申請し、感染対策プラス省エネ対策も実施しました。
こちらは、天井への埋め込みするタイプの業務用の大型エアコンを導入しています。また、節水を考慮したトイレの入替も補助金を活用して実施しました。今年開催予定の竜王戦の対局に向けて設備を整えた形です。

今回の県の感染症対策に関する補助金はとてもありがたかったです。現在も電力の省エネ対策に関して補助金の申請を行っている最中で、さらに国や県からは次々と新しい支援策やサポートが出てきているので、我々としても常にアンテナを広げて使えるものは使っていこうと考えています。設備に関する補助金の場合、工事事業者さんたちも申請に慣れてきていますので、やりやすさもあります。
市内の他の旅館とも情報共有を行って、コロナ禍のダメージを乗り越えるためにできる事の模索や連携は常に意識しています。

支援を受けてみて感じたこと

申請の最後に一通りチェックしてもらえたり、プロの目が入るという事はとても安心できました。
今回、複数件補助金の申請をしてみたんですが、自分の会社を客観視するとてもいい機会だったと感じています。何がウィークポイントで、逆に何が強みなのか、わかってはいても客観的に見る事の大切さを感じました。
プロに任せることも一つです。でも、自分の会社を客観的に見るためには、ある程度自分でやってみても損はないと思いました。




様々な誘致場所として活用されていることについて

2021年東京オリンピックの際には、スペイン空手チーム事前合宿の宿泊施設として利用されました。
今回、将棋のタイトル戦の最高位戦である「竜王戦」の対局場所として使われることになったのは、間違いなくオリンピックでの成功だと思っています。我々としても高い品質でサービス提供させていただいたこともあり、富士宮市としても安心して誘致することができたのではないかと考えています。



今後の展望など

この業界、特にサービス業はどこも同じかと思いますが、ここ数年で従業員を減らしてしまっているんです。今後、旅館としての稼働率をコロナ前と同じ水準に持っていくことが難しい状態です。なので私共としては仕出し業に力を入れて、市内だけでなく県内を広く対応できるように事業を拡充しています。

オリンピックの選手団や竜王戦の誘致といった名誉ある仕事のおかげで、多くの注文にも繋がっていて、宣伝にもなっています。また、私はこの仕出し弁当一つ一つが旅館の宣伝にもなると考えて、品質には妥協せずに取り組んでいます。

旅館としては、稼働率は高くなくとも単価やサービスの質を上げることで、高級感や非日常感といったものに特化したサービスを考えています。
歴史と魅力ある「割烹旅館 たちばな」としてお客様に静かに過ごしていただくことも大事にしつつ、時代のニーズに合わせて仕出し業など伸びしろのある事業にも力を入れていこうと考えています。

事業者情報