家業だからこそ必要な、強い責任感

ビジネスコネクトふじのみやで、法人税の軽減等の税制措置や各種金融支援を受けられる制度「経営力向上計画」の認定申請をサポート。

  • 富士コンクリートサービス株式会社
  • 業種:建設業
  • 創業:昭和42年

富士コンクリートサービスの業務内容

弊社はコンクリート圧送業といって「生コン」を扱う業務を行っています。生コンをコンクリートポンプ車という特殊な車両を使ってコンクリートを圧送(流し込み)して、コンクリートの建造物を作っています。県内を拠点にマンションや工場など、比較的規模の大きい建物を作る現場が多いです。

業界が抱える悩み

建設業界だけではないとは思いますが、若い人材不足は大きな悩みです。業界や行政も変えていこうと努力していて、環境改善や賃金改善など若い人材へのアピールを積極的に行っています。私達も若い方々に魅力を感じてもらえるように、より一層力を入れていかなければならないと考えています。

今回導入した機械は最新のタイプで、外国製ではあるものの非常に使い勝手が良く、作業効率も上がるし社員のモチベーションアップや業務拡大に貢献する魅力のあるものです。受注増加だけではなく、会社のPRにも繋がって行ってくれることを期待しています。

長い歴史を持つ「万年雪山荘」

富士山表富士宮口九合目にある宿泊施設「万年雪山荘」の運営、及び富士山の登山道の管理も弊社のもう一つの事業です。
「万年雪山荘」が富士山の九合目付近ですから、標高で言うと3,460Mくらいの所にあります。今のコンクリート圧送業を始める前から行っていた事業で、山小屋の運営だけでなく、富士宮口の他の山小屋さんなどへの物資の運搬や、そのための道「ブル道」の除雪・整備を行っています。
物資の運搬の方は、荷物を集荷して富士山の5合目までトラックで運び、その後はブルドーザーを使って山頂まで運ぶというものです。
開山直前からシーズン中は毎日運行していますし、自分もシーズンが始まると山小屋に常駐しながら、コンクリート圧送業の段取りを行っています。
整備の方は、7月の開山に間に合わせるためにまだ残っている雪を除雪しながら行います。作業としてはこちらの方が危険も多く大変なものですし、慣れや経験が必要になってきます。開山前のこの時期、下から富士山を見ていると雪は少なく見えますが、近くで見れば何メートルも積もっているようなところを徐々にブルドーザーで整備して進んでいくわけです。
とても危険な仕事ですが、祖父が富士宮口のルートを初めて整備して、私で3代目。ブルドーザーも補助金を活用して設備投資しながら対応しています。

富士山が世界遺産となって、またコロナ禍の反動もあるのか、今年は登山客が増えることが予想されています。受け入れる側としては様々な事に気を付けつつ、行政とも相談しながら進めていますが、心配毎は絶えないですね。

支援を受けた感想

今回はビジネスコネクトふじのみやで、法人税の軽減等の税制措置や各種金融支援を受けられる制度「経営力向上計画」の認定をサポートしてもらい、この制度を利用してコンクリートポンプ車を購入しています。

これまで車両の購入は別の民間のコンサルタントに依頼して行政支援を受けてきましたが、知人から商工会議所でもできるという事を伺いました。早速相談して、申請をサポートしてもらいました。書類を作成する必要があったのですが、サポートのおかげで大きな負担にならずにすんだことも良かったし、高額な車両なので、経費として認められる制度を利用できることは会社としてもありがたかった。

こういった優遇制度があるからこそ、会社としても大掛かりな設備投資に踏み込むことができます。
可能であれば引き続き利用していきたいと思っています。

向上心を持って、必要としているお客さんの為にやる

私は家業なので創業についてあまり考えたことはなかったですし、今ある仕事をこなすことが手一杯ですが、自分も経営者として色々な方と会ったり話したりする機会があり、地元へ貢献しながら仕事をしている方を多く見ています。

自分も、先代・先々代から受け継いだ仕事として、だれもができるわけではない「富士山に関わる仕事」をしています。学生のころから家業を継ぐことが決まっていて、アルバイトも家業でした。選択肢なんてあってないようなものですが、ビジネスとしてある以上は継続していきたいと思っています。

家業を継ぐとか家業をもとに事業を起こすとか様々な有りようがあるとは思いますが、仕事としてやる以上は向上心を持って、必要としているお客さんの為に自分の責任においてやれるだけのことをやっていきたい思っています。

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