NO.034「食事・酒処 いちゃり場」鈴木さん

お店を開くまでの経緯

昔から料理が好きという事もあって、富士宮市にある「DADA」というお店で料理人として働き、一時は東京へ出てスペイン料理やフレンチ料理なども作ってきました。
ある時、知り合いの先輩が沖縄で居酒屋を開くという話を聞き、料理人を探してるとの事で約3年間そこで働いていました。働くうちに沖縄が好きになり、いずれは沖縄で自分のお店を出したいと考えるようになりました。しかし、現実問題賃金が安いという理由でお金を稼ぐにはかなり大変だなと思い、一度富士宮へ戻りました。その後、お店を出すための資金調達のため短期間でお金が稼げる土木関係の職人として働きました。過去にその業態で働いていた時期があり、そこで知り合った方々が1人親方となっていたので、働かせてくれないかとお願いをしました。ある程度稼いだタイミングで沖縄に戻ろうと思っていたのですが、妻と出会い結婚したことをきっかけに富士宮でお店を開こうと決意し、最初は「マメルキッチン」として洋食のお店を開きました。

「食事・酒処 いちゃり場」として移転したきっかけ

マメルキッチン時代、新型コロナウイルスの影響で、主に食材関係の輸入が遅れてしまい調達するのが困難となってしまいました。コロナ禍という事もあったせいかお客さんもなかなか来ず、営業にかなりの支障が出てしまったんです。新型コロナウイルスもいつ終息するのかわからない、仮に終息したとしてもその先どうすればいいかわからない、そんな状態でした。そこで輸入問題を改善するよりも業態変化で色々変わるなら、地産地消で地元に根付いたお店をまた一から作っていこうと思い始めました。
マメルキッチンの時とは大分違った業態なので、また一から料理を考え直すのは凄く大変だったのを覚えています。しかし、沖縄で居酒屋の料理人として働いていたことがとても役に立ったなと思っています。

こだわりぬいた新鮮な食材を使用

毎朝沼津港まで行き新鮮な魚を仕入れ、農民市場やJAファーマーズマーケット、知り合いの農家さんなど富士宮市の新鮮な野菜を贅沢に使用し、こだわりぬいた新鮮な食材を当店では使用しています。
中でも、富士宮ブランド豚「朝霧ヨーグル豚」を使用した「富士宮やきそば」と、日本三大和牛「近江牛」を使用した「もつ鍋」がおすすめで、当店の人気メニューとなっております。富士宮やきそばは独自でブレンドしたソースで、かなり研究して作られた自慢の一品で、もつ鍋は本場となる福岡の有名店へ何度も足を運び、より本場の味に近づけるよう研究したこだわりの一品となっています。
また、マメルキッチン時代に提供していたパスタを当時の常連さんから「また食べたい！」と多数要望があった事もあり、平日限定「本日のおすすめメニュー」として、一部料理を提供をしています。
いちゃり場では、夜だけでなくランチ営業もしておりますので、是非お気軽にお越しください。

今後のサービス展開

お店の近くには、スーパーホテルや花の湯があることから観光客のお客さんがかなり来てくれていると実感しています。それを利用して近隣の施設にチラシを置かせていただき、お店の集客に繋がればなと考えています。現在はInstagramの運用をこまめにやっている状態で、あまり広告系をやっていないので、チラシなどを使いもっとお客さんが増えていくよう「集客」に力を入れていきたいですね。

他にも、イベントへの出店やキッチンカーを使った移動販売なども視野に入れていきたいです。
現在4人ほどアルバイトを雇っているのですが、調理も任せられるぐらいになってきたら、ホテルに宿泊しているお客様向けに「テイクアウト」などもやっていけたらと思っています。

「いちゃり場」という名前の由来

いちゃり場という名前は、沖縄の方言で「いちゃりばちょーでー」という言葉からきています。「1回乾杯したら、皆兄弟」と言った一期一会のような意味が込められており、いちゃり場の「場」は場所という意味から漢字に変換しました。
方言を知っている方だと「沖縄料理？」と聞かれる事もありますが、沖縄料理は提供していないんですよね笑

支援を受けた感想

以前のお店の時から調理器具等の調達の為、持続化補助金を活用しており、現在の店舗へ移転する際に、事業再構築補助金を申請しました。その際に、芝川商工会さんには色々とサポートしていただきました。

元々最初は補助金をというより商工会への加入を考えており、マメルキッチン時代の常連さんだった事業者仲間から芝川商工会さんをご紹介いただきました。飲食業を始めるに当たり凄く不安だったため商工会に加入すれば税金や経理など経営にかかわる事を気軽に相談でき、安心できるかなと思い加入を決意しました。
加入した当初から親身になって話を聞いて下さり、補助金を申請する際の書類等の書き方など色々とサポートしていただいて、とても感謝しています。

飲食業を目指している方へ

自分の夢を形にするのは決して簡単なことではありませんし、形にしてもそれはゴールではなくスタートラインです。中でも飲食業は本当に大変だと思います。自分の場合は、夢だって事ももちろんありますが、一番はお客さんとのコミュニケーションが本当に楽しくて、直でお客さんから「美味しかった」と言ってもらえるのが嬉しいなと思っていたので、苦しい気持ちよりも楽しい気持ちの方が強かったかなと思います。また、自分の資金だけでやろうとするのではなく、補助金というものをもっと上手く活用すべきだなと思います。公的機関の方々が親身になってサポートしてくれます。
まずはやってからその後の事を考えていけばいい。大変な職業ですが、「やりたい！」という気持ちがあるならば頑張ってやっていってほしいなと思います。

事業者情報

• 事業主名：食事・酒処 いちゃり場
• 住所：〒418-0004 静岡県富士宮市三園平7
• 電話番号：0544-66-6220
• 営業時間：「ランチ」11:30～13:30/「ディナー」17:30～23:00（L.O 22:00・ドリンクL.O 22:30）
• 定休日：水曜日
• Instagram：https://www.instagram.com/ichariba.fujinomiya/