商売の肌感を大切に、一歩踏み出してほしい

ビジネスコネクトふじのみや主催の「創業支援セミナー」に参加。
開業後も経営に関する様々な相談をビジネスコネクトふじのみやでサポート。
- アメリカン雑貨 Beard-Bull
- 業種:小売業
- 創業:2024年8月
自分で開拓したツテを頼りに店舗を開業

前職は「ヴィレッジヴァンガード」に10年ほど勤務していました。
いわゆるサブカルチャー好きのファンが多く訪れる複合小売店で、店舗・本部が発注するパターンではなく、スタッフが自分で業者に連絡をし、自分で商談をし、店舗に並べて販売して数字の確認までを行います。
前職で3 年ほど経ったころに、アメリカン雑貨を担当するようになったのですが、自分で新規開拓してきたおかげで業者さんへのツテができ、個人の名前も売れてきました。アメリカン雑貨の空気感自体はもともと好きだったこともあって、その頃から自分でお店を出すことを考え始めていました。
アメリカン雑貨も様々な分類があるのですが、その中でも自分は1930~60年代のものが好きだったのでその年代のものを取り揃え、あとは比較的新しいものを中心に取り揃えています。
商品を仕入れる際は、アメリカに行って現地の業者と直接やり取りするパターン、輸入業者を使うパターンなど色々あります。その過程で、粗利の取りやすいルートや、どの商品をどのように配置したらどうなるか、というのがだんだん見えてきた感じです。
実際にオープンしてみて

これまでご来店いただいた方のうち半分は、アメリカン雑貨ファンが自分で調べて来て下さっていますが、もう半分は通りすがりに「変わったお店があるぞ」と入っていただいた方です。アメリカン雑貨はお店の雰囲気も大事になってきますので、オンラインよりも店頭に来て見てもらえるようお店の中も工夫しています。
前職の経験を参考に「この規模ならこのくらいの売上が見込める」とか「個人で始めたら数か月は売り上げがゼロであることもあり得る」とか覚悟して始めた結果、当初の計画よりは多く売り上げることができました。
オンラインショップもありますが、今は店頭のほうが売上的には上回っていますので、本当にありがたいと感じています。
創業前から強みとして掲げていたのが、富士宮市にアメリカン雑貨屋がないこと。その部分でニーズは感じていました。大型の雑貨店はありますが、仕入れ業者を独自のものを使ったりした結果、うまく差別化を図ることもできました。富士宮市では当店でしか買えない商品があることが強みとしてあると思っています。
電話営業の多さにびっくり
創業していちばん驚いたのは、Web 集客の電話営業の多さです。開業当時は月に10 件以上かかってくることもありました。開業前からweb による集客のための予算は決めていたので、お断りをさせてもらいましたが。
断るのも大変だったので、なかなか印象深かったですね。
店舗が小さいのであまり大々的に広告をうちたくなかったので、Web 集客には主にSNS を使用しています。SNS は以前から使っていたわけではなく、お店を始めて使い始めました。余裕が出てきたら他の集客方法も模索していきたいと思っています。
支援について

創業する前は「ビジネスコネクトふじのみや」のような相談できる窓口があることを知らなかったので、まずは市役所の窓口に相談に行きました。また、Webサイトを見て知った市の無料相談会にも何度か行って話を聞いたり、ビジネスコネクトふじのみや主催の「創業支援セミナー」にも参加しました。
私の場合、仕入れ値は決まっていて、それをもとに相談をさせてもらったので、アドバイスも的確にもらうことができました。
創業支援セミナーでは、経営者目線での心構えを固めることができたと思います。というのも、まだまだ「給料をもらえる生活」というものが頭に残っていて、会社を辞めて感じる「安心感のないヒリついた感覚」というものを拭うのに少し時間がかかったので。
会社から給料を貰える「会社員」ではなくなりではなくなり、生きるために最低限必要なお金を自分の力のみで稼がなければならなくなったわけですから、生活を維持するためにとにかく必死になることができました。
学生の頃は学業の傍ら海外によく出かけていました。行きたい国を決めたら片道の航空券を買って、帰りの航空券を買えるまでその国で仕事をする、といった生活をしていたことがありました。今はその感覚に近いものがありますね(笑)
「売れるもの9割、売りたいもの1割」

今後の展開案として、Tシャツ屋さんや刺繍屋さんと進めているのが、誰も売り出していないB級映画のTシャツを作って販売する、というものです。コアなマニアがいるけれどグッズがない映画グッズを作って、自分たちのブランドから販売したらどうだろう、と話が進み、今は権利関係や販売する店舗などを検討している段階です。そういったマニアが欲しがる映画グッズというのは配給会社が売り出していなければ存在しないため、その間口を広げることに繋がっていければ、と考えています。
色々な展開案やアイデアはありますが、あくまでもアメリカン雑貨屋が主とだと考えています。ただ、経営者として何か1本に絞って展開するのではなく、多方面でコア層を捕まえておく、という事も今後は考えていかなければなりません。
前職で学んだ商売理論ですが、「売れるもの9割、売りたいもの1割」。売りたいものだけ陳列してもうまくいかない原因は、この考えが機能していないからだと思っています。それを自分の店に置き換えて、広く一般層にも響く商品を並べつつ、好きな人しか欲しがらない商品でコア層の獲得を狙うという考え方で日々経営を考えています。
これから創業する方に向けて

好きなことを仕事にする、という事はお勧めできます。正直、今は楽しいことしかありません。お金以外の悩みゼロです(笑)。
とはいえ、創業するのであれば悩むことは必要だと思います。いくらでも悩んでもらっていいと思いますが、悩んだ末に結局何もやらない、ではもったいないので、小さくてもいいから何か始めて欲しい。
例えば小売業で、商品を仕入れたり店舗を構えるのが怖いと感じて一歩が踏み出せない方がいるとしたら、イベントや展示販売会に参加してみて、自分の物を売ってお金を稼ぐ感覚をつかむ、でもいいと思います。自分のものを売ってお金が稼げるという事に対して自信がないと感じているのであれば、そこで培った肌感はとても役に立ちます。
自分の好きなものを買ってくれる人がいるとわかれば、もう大丈夫。そんな感覚を身に付けて欲しいと思います。
事業者情報
- 店名:Beard Bull
- 住所:〒418-0065 静岡県富士宮市中央町1番12号 ショッピングモール イズミヤL
- 電話番号:090-7310-3647
- ホームページ:https://beard-bull.com/
- Instagram:https://www.instagram.com/beardbull.fujinomiya/