「これだ」と思うものがあれば、あとは思い切りの良さ

ビジネスコネクトふじのみや(以下、「ビジコネ」)で、「ものづくり補助金」についての相談及び事業計画書の作成サポート~申請まで支援。
- 株式会社 湧玉製薬
- 業種:製造業
- 創業:昭和44年
設備投資で自社の強みを伸ばす

湧玉製薬では、ドラッグストアで売られているようなサプリメントや健康食品の充填・包装の工程が主な業務内容になります。
サプリメント等の中身が支給され、それを充填機や包装機という機械を使って大量に充填・包装、検査し、出荷を行っています。
製造工程としては最後の方になりますが、箱への梱包作業などは最重要工程だと思っています。また、この工程は人の手による作業が多いため、本来は人員の確保が必要となりますが、当社では自動化が進んでおり、大部分が機械に置き換わっています。
競合他社さんでは人の手による充填・梱包が主流のなか、当社では検査や最終的な梱包以外の行程を機械化しているため、コストや納期のニーズに応えられるところが、他にはない強みだと感じています。
また、昨年GMP工場に認定されており、健康食品の製造において様々な基準をクリアした工場を持っていることも強みの一つです。
家族を優先するために自衛官から転身

私自身はもともとこの業界にいたわけではなく、前職は自衛官でした。
防衛大学の理工学部を卒業後、自衛隊で10年ほど勤務をしていました。勤務期間中に大学院で理工系の勉強をしたのち、装備品の開発などを行っていました。
当時この会社は妻の家族が経営していましたが、先代の年齢のことや、自衛官は転属が多い職業であることなど、将来のことを考えて、この会社を継ぐことになりました。
自衛隊でもものづくりをしていたことを考えると、全く畑違いではないですし共通点も多いと思っていましたが、公務員でしたので、お金の計算など経験があまりないことへの不安はありました。今は富士宮青年会議所にも所属し、同世代で他業種の経営者の方とも交流が生まれてきていますので、いろいろなことを相談させてもらっています。
支援を受けて

もともとビジコネを知ったきっかけは、税理士さんからの情報提供でした。
数年前に補助金を申請をした際には、申請を税理士法人に依頼しましたが、今回はビジコネを通じて、中小企業診断士の方に色々アドバイスいただきながら作成しました。前回の申請時に私は携わっておりませんが、出来上がってきた書類の厚さには驚いた記憶があり、申請が通った後5年間は進捗状況などの書類作成の必要が出てくるため、正直「大変そうだ」という覚悟はしていました。
今回はビジコネに全体的にサポートしていただきましたが、事業計画については、私もビジコネのコーディネーターさんと何度も打合せをしました。大変ではありましたが無事申請が通って補助金を獲得する事ができ良かったです。
補助金を獲得するための条件の一つが「給料のベースアップ」で、5年間で必要なパーセンテージをクリアすることや最低賃金のアップなどが規定としてありました。難しいかと思いましたが、やってみると経費削減などを経てなんとか実現することができ、結果プラスになっています。
今回、ビジコネで申請をサポートして頂いた「ものづくり補助金」を使って、「給袋包装機」という機械を新たに導入しました。
すでにラインに組み込んでおり、包装だけでなく圧着や賞味期限の印字など多くの工程で力を発揮してくれています。その先には選別機や箱詰めと印字の機械、さらには製函機といってダンボールを組み立てる機械までラインの中に組み込んであり、作業する人は出来上がったものを箱に入れるだけ、という状態です。以前ロボットアームの会社の方に来ていただいた際に、他にも自動化できる箇所があるか聞いたのですが、「もうありません」とのことでした(笑
機械が多いとメンテナンスが大変そうに思うかもしれませんが、実は先代が健康食品を始める前は鉄鋼や電子の事業をやっており、機械に関するノウハウが多少ありますので、ちょっとしたメンテナンスなら自分たちでも何とかなっています。そういう部分も強みかもしれませんね。
今後の展望について

近年サプリメントや健康食品のニーズが増えていることもあり、受注は増えてきています。静岡県東部は健康食品やサプリメントに携わる会社が集まっていて、大きな会社さんも周りには多くいらっしゃるので、忙しいときはそれを実感できます。
業界全体としても、インバウンドや海外向けのニーズも増えてきているなか、当社もより一層の効率化を進めていきたいと考えています。
他のラインへの機械の導入など、自動化できるところはなるべく自動化して、人の手がかからない形で継続できるようにしていかなければならないですし、技術が進んでいったらそれを見逃すことなく、導入できるところには入れていきたいと考えています。
そのため、今後もビジコネを活用して新しい機械の導入など進めていきたいです。
これから創業する方へ

私も経営者となってまだ日が浅いのであまり偉そうなことは言えませんが・・。会社勤めとかされている方がそこを辞めてまでやりたい事、「これだ」と思うことがあるのであれば、あと必要なのは「思い切り」だと思います。
何の保証もなくなるのにやりたい事があるというのは相当な事だと思いますので。
社会全体で人が少なくなってきていますので、機械に頼ったとしてもその機械を管理する人が減れば生産量は減ってしまう。私達も実際のところ、売上はどちらかといえば減ってきていますが、最低限の利益は維持できています。抑えるところはおさえたり、経営努力でカバーしている成果だと思います。
もともと欲はあまりない方なので、会社を大きくすることよりも、負けないこと・つぶれないことを一番に考えて経営しています。
また、チャレンジする場所としては富士宮はとてもいい場所だと思います。水も綺麗で自然も豊かなので、食に関すること、例えば農業なんかは向いているとは思います。食料自給率も下がっていて需要も高く、地域に貢献しやすい業種じゃないかなと思います。
必要なのは社会に出て勝負できる材料と思い切りの良さです。これから日本はどんどん人口が減っていきますし、「儲けたい」とかは考えずにやりたい事を思いっきりやるのがいいのではないでしょうか。
事業者情報
- 事業者名:株式会社 湧玉製薬
- 住所:〒418-0051 静岡県富士宮市淀師1565
- 電話番号:0544-23-0627
- ホームページ:https://www.wakutama.co.jp/